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購入前に時計の各部位の名称を知っておけば安心

いざフランクミュラーに興味を持っても、難解な専門用語の多さに戸惑ってしまうことも。そこで、まず一般的な機械式時計を例に、最低限知っておきたい各部位の名称を挙げてみた。

購入前に時計の各部位の名称を知っておけば安心

時計選びに後悔しないためにも、最低限これだけは覚えておこう

腕時計を購入する前に、各部の名称と役割を覚えておくのは必須といえる。なぜなら、時計店の店員さんとコミュニケーションを取ったり、インターネットで欲しいモデルのスペックを理解したりすることが、満足のいく時計選びにつながるからだ。時計業界では世間一般にあまり知られていない専門用語がよく使われるため、最低限知っておくべきは、ここで紹介している呼び名と役割。

これさえ覚えておけばカタログデータなどを読んでも時計のイメージが頭に浮かびやすい。機械式、クオーツ式を問わず共通した知識で、かなり頻繁に使われるので覚えておくことをおすすめする。

パーツ名称

針

文字盤上で時刻を示す針状の部位で、時間を示す時針、分を示す分針、秒を示す秒針などがある。その形状は数タイプに分類されるが、中でも有名なのが、ロレックスが採用しているメルセデス(通称ベンツ針)。

この他に、60年代以前のモデルに多く見られるリーフ、ペンシル、バー、ドルフィンなど、さまざまな種類がある。

時針 “時"を示す針。分針より短いため短針とも呼ばれる。一般に12時間で1周するが、24時間で1周する特殊な仕様も。
分針 “分"を表す針で、1時間で文字盤を1周する。時針と見間違えないよう長くデザインされるため、長針と呼ばれる。
秒針 "秒"を指し示す針。読み取りやすいよう、時針と分針よりも長くて細いデザインとなっている。

ベゼル

ベゼル

ケースの上面、風防(文字盤を覆う透明なガラス)の周囲に付けられたリング状の部位。クロノグラフの場合はこの部分にタキメーター目盛りが刻まれたり、ダイバーズやGMTウオッチの場合は回転式のベゼルが装着されることが多い。回転式と、ケースの一部もしくはケースに固定されるタイプに分けられる。固定式の中には、石などをはめこんで、飾りとして使われるものもある。フランクミュラーのほとんどが固定タイプ

回転式ベゼルは時間を計る際に用いられることが多く、例えばダイバーズモデルであれば潜水可能時間を把握するためにも用いられている。回転式ベゼルには両方向回転式と逆回転防止ベゼルと呼ばれる一方向回転式の2種類があるが、ダイバーズモデルの多くが、ベゼルが何かにあたってずれてしまい、正確な測定ができないことを防止するためにも、逆回転防止ベゼルが用いられる。

文字盤

文字盤

ダイヤルともいわれ、時計の“顔"にあたる。デザイン、素材や色、装飾などによって、時計全体の印象に大きな影響を与える。スポーツタイプには赤や冑のカラーを使ったものが多い。真鍮製のものが多いが、七宝で作られたものも見られる。

インデックス

インデックス

文字盤の上に配置された時刻と表示するための数字や記号のこと。棒字(バー)タイプと数字タイプに大別されるが、3・6・9時のみアラビア数字とし、棒字と混合したものなど、そのバリエーションは豊富。

文字盤上に植字やプリント加工され、夜間や深海での視認性を確保するため夜光塗料が施されることもある。海外では「アワーマーカー」とも呼ばれる。アップライトと呼ばれる文字盤に書いたり、印刷せずに、別の金属などで植字した貼り付け文字を使用したタイプもある。

デイト

デイト

通常、文字盤の3時位置や6時位置に小窓で表示される日付のこと。フランクミュラーは6時位置に表示されることが多い。日付のみを表示するタイプが多いが、3本の針を用いて、月・日・曜日の3種類のカレンダーを同時に表示できるトリプルカレンダー機能を搭載したモデルや、閏年にも対応した永久カレンダー搭載モデルもある。曜日も併記されるタイプはデイデイト表示と呼ばれる。

リューズ(竜頭)

リューズ(竜頭)

ケース側面につけられたゼンマイを手動操作で巻き上げたり、時刻や日付などの調整操作を行う際に使用する主要部品。直径1ミリほどの細い部品を中心に持ち、ゼンマイを巻き上げる歯車類などと内部で噛み合う構造になっている時計合わせは外側に引っ張って回す。一般的に3時位置にレイアウトされる。

フランクミュラーにはないが、ダイバーズモデルでは、防水性を高めるためにねじ込み式のツインロック機構を採用する場合が多い。

ケース

ケース

外部からの衝撃や水圧から、内部機構(ムーブメント)を守る外装部品であり、ムーブメントが組み込まれた時計本体のこと。一般的な機械式時計に使われる材質には真鍮、ステンレス、スチール、銀、アルミ、金、プラチナ、チタン、プラスチックなどが用いられる。表面にはポリッシュ(鏡のようにピカピカに磨き上げる)や、ヘアライン(髪の毛のような細かい筋模様が入る)などの仕上げ加工が施されることも多い。現在は、錆に強いステンレススチール(SS)が主流。 フランクミュラーではプラチナ、ホワイトゴールド、ピンクゴールドのモデルが多い

形状も様々で、最もポピュラーな形状は、丸型のラウンドケース。他に角型のスクエア、フランクミュラーで最も多い形である樽型のトノー、力強い八角形の形をしたオクタゴンなど、さまざまなバリエーションがある。

風防(ガラス)

外枠部に設置加工されたガラス製部腕時計には主に3種類の材質だが、高級時計やスポーツウオッチは耐久性に優れたサファイヤクリスタルが主に採用されている。光の反射を抑え可視性を確保するため、片面や両面が無反射コーティング処理されることも多い。かつてはプラスチックや強化ガラスも多かったが、現在はサファイヤクリスタルが主流。

ブレスレット

ブレスレット

金属製のベルトのこと。種類や形状はさまざまだが、最も多いのは3連や5連と呼ばれるタイプ。素材は主にステンレススチールが用いられるが、ゴールドをステンレススチール上に加工処理したものや、真鍮などを使ったタイプもある。最近では金属アレルギー対策として、チタニウムを採用するメーカーも多く見られる。なお、レザーやラバー製のものはストラップと呼ぶ。

ラグ

革ベルトやブレスレットを固定するための小穴が内側に設置された、ケース上下の突起部分のこと。ブレス類はバネ棒と呼ばれる部品によって、その小穴部分に装着されている。

バネ棒

スプリングバーともいう。ケースにベルトやブレスを固定するための棒状の部品。アーム両サイドの丸いパイプの中に、伸縮するように小さなバネ(スプリング)が内蔵されている。オスバネ棒とメスバネ棒の2種項があり、メンズ用の場合、長さは20~22mmとなっている。バネ棒外しがあれば、素人でもベルトやブレスが交換できる。実際に交換する場合は、「ブレスレット・ベルトの外し方」を参考にしてほしい。