All about FRANCK MULLER

ケースのデザインは様々なので好みのデザインを選ぼう

フランクミュラー時計ケースの最大の特徴は何と言っても類を見ない曲線が見事なトノーケース。瞬く間に世界を席巻した理由は、それまでの時計には全くなかったデザインを登場させたことであり、その衝撃は計り知れないものであったからだ。もちろん、トノー型以外にも様々なケースのデザインが存在する。

ケースのデザインは様々なので好みのデザインを選ぼう

時計の美を追求して生み出されたフランクミュラーのフォルム

複雑時計のマイスターと呼ばれるフランクミュラー。だが彼の作品の魅力はもうひとつある。それはフランクミュラーならではの美しいフォルム。代表作はブランドのスタート当初に創出されたトノーカーベックス。腕時計黎明期に流行した樽型をベースとしながらもそこに新たな生命を吹き込み、ブームさえ巻き起こした。

今ではこのトノーカーベックスを始めラウンド、レクタンギュラー、コンキスタドール、トランスアメリカなどの基本フォルムを保有するフランクミュラー。その魅力の根源を探る作業は、時計美そのものの研究にほかならない。

主なケース形状
  • トノー型(樽型)
  • レクタンギュラー型・スクエア型(角型)
  • ラウンド(丸形)

トノー型(樽型)

スクエアの側面部を少し膨らませた形状で、樽型とも呼ばれる。歴史的には古くからある形状で、レトロな雰囲気が魅力。これは、厳密にいえば樽形ではないが、腕時計草創期の典型的なデザインの一つ。これは、「レクタンギュラー」の左右のラインを外側に緩やかに膨らませた形をしており、ワイン樽を思わせることから、フランス語の「トノー(樽)」が伝統的に用いられている。

このデザインを1990年代に復活させ、センセーションを巻き起こしたのがフランクミュラーであり、ケースの形ばかりでなく、文字盤の数字などにも当時の意匠をふんだんに採り入れ、アンティークのような雰囲気を最新の時計ファッションに変えた功績は非常に大きい。

レクタンギュラー型・スクエア型(角型)

角形は、正方形、縦長、横長とバリエーション豊富で、少し大人っぽい印象になる。なお、長方形ケースはレクタンギュラーと呼ぶのが一般的。

レクタンギュラー

角形ケースには大別して二つがあり、まず、「レクタンギュラー」と呼ばれる長方形ケース。1930~1940年ころに定番だったスタイルだけにノスタルジックな雰囲気を醸し出し、頑丈そうなフェイスと存在感を漂わせている。

フランクミュラーのこのタイプには、ちょっとした工夫を加えられており、手首のカーブに沿うように、ケース自身を湾曲させている。フランクミュラーの「ロングアイランド」はその代表の一つ。

スクエア

もう一つの角形は「スクエア」またはフランス語を用いた「カレ」またと呼ばれる正方形ケースである。「レクタンギュラー」同様、腕時計の最も初期の頃から見られる形だが、幾何学的なラインが好まれたアール・デコの時代には、いろいろなスタイルの正方形がデザインされている。「マスタースクエア」のように、正方形独特の均整の取れた美しさが、新しい魅力を表現している。

ラウンド(丸形)

丸形で、腕時計の中では最もポピュラーな基本形。ムーブメントを内職する場合にも、この形が一番自然に収まるといわれている。懐中時計の時代から、時計のデザインはこの形とされていた。