目に見える部分はもちろん、ケースと裏蓋の間やケースのエッジ部分など、細かい隙間に汚れは溜まりやすい。とくに直接肌に触れているケース裏側は、入念に掃除しておこう。
時計にはリューズや回転ベゼルラグの隙間、プッシュボタンの根本、ブレスのバックルなど、手の入りにくい細かい部分が数多いそんな細部をメンテナンスする際に、プロも使用する便利グッズが実は綿棒と爪楊枝。ゴールド製品にはキズが付くので爪楊枝は使用禁止だが、ステンレススチールケースやブレスレットのメンテナンスには重宝する。
汗をかいた後や、しつこい油汚れなどが残っている場合には、ついついケース回りを水拭きしたくなるが、それはNG。時計に水が浸入する可能性が、絶対にないとは言い切れないからだ。
たとえば、パッキン素材が劣化していたり、リューズを閉め忘れたりしたら、水拭きで内部に水気が侵入する可能性は大きい。万が一の事故を防ぐ意味でも、ケースは「常に乾拭き」を徹底しておこう。
フランクミュラー本体は手を洗う際など、少々の汗や水がついても問題ないが、手入れを怠ると錆などが生じることもある。長時間着用した場合や月に1回~2回ほど定期的にベルトの掃除と同時にケースも綿棒や歯ブラシでクリーニングしよう。
防水の施されているモデルならば、頑固な汚れに対しては研磨剤や、歯磨き粉を使って歯ブラシなどでこすり、汚れを洗浄していく。最後に水洗いをして乾いた布で拭き取っておけば、ピカピカになるはず。ただし、あくまでも防水モデルに限るため、フランクミュラーではこの方法は使えない。
ベゼルとケースの隙間は、拭き取りでは汚れがなかなか取れない箇所。木製の爪楊枝を使えば、傷を付けずに汚れを浮かせることができる。
腕と接触するケースバックは、どうしても皮脂汚れがひどく溜まってしまう。汚れが固まって取りにくくなってしまう前に、爪楊枝で除去しておくのが望ましい。
爪楊枝で浮かせた汚れは乾いた歯ブラシを使ってブラッシングを施す。ブラシはケースやガラスを傷付けないように、歯先が細く、柔らかいものがお勧め。
リューズの溝などの部分も汚れていると操作性も見栄えも悪いので、念入りにブラッシング。水に濡れたブラシだと、ケース内に水が入る危険性があるので使わないように。
セーム革を用いて、風防からケースまで全体の汚れを拭き取る。強く擦らず、優しく拭くことを心がけること。強く拭くと汚れやゴミによって風防やケースが傷付いてしまう。
強く擦ってしまうと汚れ自体が研磨剤のような効果になってしまい、摩擦を起こして傷が付いてしまう。ゴシゴシ拭くことは絶対にNG。あくまでも優しく、心を込めて拭いてあげよう。
風防のクリーニングには専用のクロスやセーム革を用意し、風防の中心から円を描くように磨くといい。汚れを落とし、透明度が上がり時計の表情も一変する。
防水処理の施されたモデルなら、頑固な汚れにはケースなどと同様に歯磨き粉や研磨剤を使った洗浄が有効だが、フランクミュラーで可能なモデルはそう多くないのであまり考えなくてもよい。
目に見える部分はもちろん、ケースと裏蓋の間やケースのエッジ部など、細かい隙間に汚れは溜まりやすく、それが錆び発生の引き金となる。ここでは爪楊枝や歯ブラシなどの道具を使って、上手に汚れを落とす方法を紹介していく。とくに肌に直接触れているケース裏画よ、入念にクリーニングしよう。
ケースとブレスの間、それにケースと裏蓋の間はとくに汚れが溜まりやすぐ乾いたタオルで拭き取っただけではなかなか除去できない。そんなときは、爪楊枝で汚れをかき出すといい。皮脂汚れは一度固まってしまうと取りにくいので、定期的に爪楊枝で掃除しておくことをお勧めする。
爪楊枝で汚れをかき出しても、ケースに汚れが残っている場合もあるので、その部分は歯ブラシでブラッシングして掃除する。その際、リューズやプッシュボタン周辺もしっかりと確認する。水に需らした歯ブラシだと、内部に湿気が入る危険があるため禁止。また、歯ブラシを使う場合、ステンレス素材のものは問題ないが、素材が金の場合やプラスチックの場合は硬い歯ブラシだと傷ついてしまう可能性があるので要注意だ。
セーム革または乾いたきれいなタオルで、風防からケース全体までを磨き上げる。強く擦ってしまうと、汚れが研磨剤のように逆効果をもたらし、摩擦によって傷つけてしまうことがあるので優しく拭くこと。セーム革を使えば、風防についた指紋も取りやすいので、フランクミュラーを所有しているならば1枚は備えておこう。
最後に綿棒を使って仕上げる。歯ブラシやセーム革などでも取り除くことができなかった隙間の汚れは、綿棒を指で細めたりして使用すれば細部まで届くこともある。より細部に届かせたい場合は、極細の子ども用綿棒を試してみるのも有効だ。ねじ込みリューズの根元やラグ、裏蓋部分も丁寧に行おう。
たとえば、リューズの根本にあるしつこい黒い汚れや、裏蓋に付着した頑固な油汚れなど、いくらブラッシングしても落ちない汚れがある場合は要注意。
単なる凝固した汚れに見えたものが、調べてみたら実は金属の腐食や錆だったという事例も修理の現場では多く見られるからだ。
ピンセットやドライバーなどで無理にこそげ取ろうとすると、ケースを傷付けるし、最悪の場合は穴が開いてしまうこともある。力任せに落とそうとせず、まずは修理のプロへ相談しよう。
日々の使い方とメンテナンス方法